いつもの住宅/ビル/マンションのデザイン建築設計事務所をしている片岡直樹が向学のために名建築を訪ねるシリーズとは少し主旨がちがいます。
今回はイギリス ロンドン出身の3次元デザイナー トーマス・ヘザウィック先生の展覧会の見学記です。
2023年3月17日・金曜日から6月4日・日曜日まで、東京シティビュー・六本木ヒルズ森タワー52階で開かれている ヘザウィック・スタジオ展|共感する建築をみてきました。
片岡がトーマス・ヘザウィック先生から衝撃を受けた最初の作品は、ニューヨーク マンハッタン最大の再開発プロジェクト「ハドソンヤード」のアイコン的存在として建設された超話題の新名所「ベッセル(Vessel)」です。
階段と踊り場だけで出来た展望台建築です。
トーマス・ヘザウィック先生の注目すべき作品は世界各地にあります。
本物はなかなか見学することはむずかしいので、この展覧会が開かれると知ったときは、実務と決算期が重なる忙しい時期でしたが、強行突破してみてきました。
ベッセルの模型
エレガントで今まで見たことのない建築デザインです。
テレンス・コンラン卿から「現代のレオナルド・ダ・ヴィンチ」と称されたトーマス・ヘザウィック先生の凄さが模型からも伝わります。
日本にはまだ実作がありませんが、この模型の麻布台ヒルズ低層部デザインが日本初お披露目になる予定です。
麻布台ヒルズ低層部 部分模型
ロンドンの市バス 新ルートマスターの原寸大模型
エクストリュージョン(押し出し)のモックアップ
プロジェクト検討に用いられた模型
上海万博英国館
アクリルの棒で建物をつくる発想が凄すぎます。
上海万博英国館
室内断面模型にもアクリル棒の外の光が入っているようにみえます。
実物の空間体験はさぞ素晴らしいことでしょう。
リトルアイランド
ニューヨークのハドソン川に浮かぶ人工島です。
サウザンド・ツリーズ
上海の複合施設の断面模型です。
プランターのデザインが自由すぎます。
容積率いっぱい、斜線制限いっぱいの面積最大化の事ばかり考えている自分とは、あまりにも違う発想です。
ツァイツ・アフリカ現代美術館の模型 ケープタウン
ツァイツ・アフリカ現代美術館の模型
もともとはトウモロコシ貯蔵のサイロだった建物をえぐって美術館の展示スペースを作っています。
コール・ドロップス・ヤードの模型
北ロンドンのもともとは19世紀に、主要燃料として使われていた石炭を、鉄道の荷台から文字通り落としていた石炭置き場をショッピング・モールにリノベーションした建物
海南舞台芸術センターの模型
グーグル・ベイ・ヴューの模型内観
BIG-ビャルケ・インゲルス・グループとへザウィック・スタジオの設計によるアメリカ カルフォルニア州のGoogleの新社屋
パーナム ハウス
ガラス窓の開き方が凄すぎます。
どれだけのエネルギーをもって思考しているのか。
まさに天才です。
想像もつかないデザインに感動しました。
スパン
スパン カットモデル
イギリスにあるザ ローリング ブリッジのスケッチ
この他にもたくさんの模型 モックアップ サンプル スケッチ 動画などがありました。
現代のレオナルド・ダ・ヴィンチと称される天才のかずかずの発想に驚くばかりの展覧会です。
ヘザウィック・スタジオ展:共感する建築
会期:2023年3月17日〜6月4日
会場:東京シティビュー(六本木ヒルズ森タワー52階)
住所:東京都港区六本木6-10-1
電話番号:050-5541-8600
開館時間:10:00〜22:00 ※入館は21:00まで
休館日:会期中無休
料金:[当日] 一般 2000円(2200円) / 高校・大学生 1400円(1500円) / 4歳〜中学生 800円(900円) / 65歳以上 1700円(1900円) ※()内は土日祝価格
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