住宅/ビル/マンションのデザイン建築設計事務所をしている片岡直樹が向学のために名建築を訪ねるシリーズです。栃木県湯津上村(現・大田原市）にあります古市徹雄都市建築研究所・佐藤総合計画特定設計業務共同企業体による設計のなかがわ水遊園を見学してきました。職員の方の許可を頂き外観と一部の内部撮影をさせて頂きました。新建築 2001年9月号に発表された作品です。 
家族連れなどで楽しめるとてもにぎわいのある水族館です。何度も訪れて楽しめる水族館だと思います。私が訪問したのは猛暑の休日で駐車場にはたくさんの車がありました。閉園間際の最後の入園者として入場させていただきました。ですので、館内に人がいないように見えます。 
入場してすぐにエスカレーターで下がるところの見返しです。大きな空間に変化します。 
人工の湖の景色が眺められます。 
アクアトンネル 
ガラス屋根の構造が素晴らしいです。 
屋上の外部から温室を覗く窓があります。 
屋上へと続くのぼり庭のスタート部分です。 
ブリッジで外部の景色をみながら建物外周を回遊できます。 
長いスロープで屋上に行きます。 
温室を眺められる窓 
見晴らしの良い屋上までのボードウォークはとても気持ちがいいです。 
4周枠もエッジカバーも無いガラスキャノピーがもの凄い透明です。デッキの先までキャノピーが伸びていてより透明感を演出しています。なかなか敷地の狭い都内ではできない伸び伸びしたデザインだと思いました。 
裏手のデザインも手抜かりなくとても濃密です。 
回遊性があるデッキがまわっていて外壁にプロフィリットガラスが贅沢に使われています。ディテールもかっこいいです。 
段板受け梁を設けずに、片持ち梁になっているので段裏にハンチが見えます。構造合理性はハンチにあるのだと思いますが、ハンチの斜辺が水平垂直を意識したデザインの中にあると少し違和感を感じることがわかりました。勉強になります。 
庭園のような外構からから建物を眺められる場所があります。人工の本来何もないところから丘や親水空間や庭園などとてもバラエティーに富んだ来園者を飽きさせない工夫がされていて一日中楽しませるような工夫がされていると思いました。 
建物名にあります那珂川を眺めることは屋上にあがってもできません。建物が建つ前は周辺と同じ平凡な田園風景だったのだと思います。しかし、水の広場、なかがわ展望台、お魚ふれあいステーション、水の広場、芝生広場等のランドスケープ 公園が同時に設計されていることで、建物との相乗効果が素晴らしくとても賑わいのある施設として成功に導いていると感じました。 なにもないところからこれだけ人の集まる素晴らしいランドスケープを形成する設計はとても素晴らしいことだと思いました。
