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住宅/ビル/マンションのデザイン建築設計事務所をしている片岡直樹が向学のために名建築を訪ねるシリーズです。栃木県芳賀郡益子町にあります内藤廣先生による設計のフォレスト益子を見学してきました。職員の方の許可を頂き外観と一部の内部撮影をさせて頂きました。新建築 2003年7月号に発表された作品です。
パンチングメタルによる設備機器カバーの中の給湯器が色が同色でないので見えています。設備ピットを設けず、露出で配管が化粧カバーで施工される方法です。私はマンションのリノベーション設計で、後付けで同じように共用廊下側に露出で給湯器を設置して、化粧カバーで覆ったことがあります。この事例でも同じですが、廊下の目の前にあるものを化粧カバーで覆うのは、視線が近いので隠すことが難しいです。
軒天の金属の部分と壁の木の部分で、仕上げの切り替わり部分を通さない納まりです。軒天高さの設定が非常に低く納められています。
軒天の汚れがすごいのはなぜでしょうか。結露かなにかでしょうか。室内側はきれいなのですが、軒下でなぜこんなに汚れるのかわかりませんでした。
天井木ボードには折りがあります。内部が張弦梁とかなのでしょうか。かっこいいです。釘も見えて鉄骨接合部を見ると木パネルの切込みやパネルの目違いなどかなり粗く見えます。平屋で天井が低いと視線が近いことがあり少し気になってしまうことがわかりました。ボードの折れ線がクッキリ出て陰影がある天井の構成はやはり素晴らしいです。勉強になります。
ハイサイドライトからの採光で室内がとても明るいです。
窓の外に宿泊施設が見えます。
端部にワイヤーブレースがあります。
鉄骨パイプとガラスが真壁納まりで額縁なしで、ガラスと鉄骨パイプが付いています。すごく攻めたディテールだと思います。軒下なので攻めたということかもしれません。押し引きがプロフェッショナルです。
ハイサイドライトと天井木ボードの取り合いが浮かした納まりになっていました。カーブした面が影響しているからでしょうか。 天井が下がった部分とハイサイドライトの面で採光の明暗差が、真ん中にパーテーション・衝立(ついたて)があると大きく感じられました。勉強になります。
妻面にもハイサイドライトがありました。
株式会社片岡直樹一級建築士事務所
代表取締役 片岡直樹
設備設計一級建築士
一級建築士
管理建築士
読売理工医療福祉専門学校非常勤講師
2014グッドデザイン賞をデザイナーズマンション プラザレジデンス9の設計監理にて受賞致しました。
2008グッドデザイン賞をデザイナーズマンション プラザレジデンス8の設計監理にて受賞致しました。
建築雑誌KJ2016年12月号にデザイナーズマンション3作品が掲載されました。