住宅/ビル/マンションのデザイン建築設計事務所をしている片岡直樹が向学のために名建築を訪ねるシリーズです。
東京都港区にあります商業テナントビル La・La・Grande GINZAです。
外観のみの撮影をさせて頂きました。
設計は、大成建設株式会社一級建築士事務所 中藤泰昭先生です。
じつは、片岡はプラザレジデンス8の設計時、中藤泰昭先生設計のcubic Mを見学しています。
また、 オフィスビルのダブルスキンガラスカーテンウォールの企画設計時に、中藤泰昭先生設計のG.Itoyaを見学しています。
中藤泰昭先生は、片岡にとってとても勉強させて頂いている建築家です。
このLa・La・Grande GINZAも、福岡天神でテナントビルの計画があり、設計の参考のために見学させて頂きました。
スーパーゼネコン設計部の、プロ中のプロと表現してよいのではないでしょうか。
中藤泰昭先生の設計デザインにいつも感嘆します。
新建築2019年9月号に発表されています。
避難階段側隣地境界
道路から見てサイン看板の真後ろに地上用変圧器(通称 パットマウント)を設けて正面から見えないようにしています。
エントランス エレベーターホール 避難階段
2階のテナントさんのみ木系スクリーンを設けています。
1階店舗 エレベーターホール 避難階段
開放的なエントランスの構成です。
1階店舗 エレベーターホール
エレベーターホール 地下店舗入口 避難階段
現場打片持ち階段 クリアランス 25mm
避難バルコニー エレベーターホール 避難階段
片持ちバルコニースラブを囲う梁が無いのでとてもシャープです。
片持出し2000 道路境界からのセットバック500
手摺 st 2本-FB 16*44 T字接合 リン酸処理 H1120
自立ガラスH800 ガラスTP8+8
自立ガラス根本ディテール バック側stPL t19mm フロント側stPL t9mm
床:コンクリート強化剤塗布研ぎ出し 塗布防水はされていないようです。
1階避難階段 エントランス
階段が片持ちになっています。
床点検口ハッチがすべてフレームレス仕様です。
基準階店舗
SW:溶融亜鉛メッキリン酸処理FL6+PWG6.8
階高2910mmで2775mmの天井高さがあります。
通りから2mの範囲の片持ちスラブの厚さは135mm
ボイドスラブt450 偏平梁せい450 1階スラブのみ梁ハンチ450~750
耐震壁 X方向350mmY方向300mm 柱 X方向350mmY方向300mm
スラブにはCD管などの設備打ち込みはされていないようです。さすがです。
床の振動を抑えるための、溶融亜鉛メッキのタイロッド st径28 高張力鋼NHT690
NHT690は降伏点または耐力が440N/m㎡以上 引張強さ690N/m㎡以上 伸び19%以上
タイロッド接合部 G-PL t22 490N 接合ボルト径37
避難バルコニー 避難階段
スラブ先端ディテール
水切り ST FB t6mm
尾垂れ ST FBt3mm
タイロッドが接合された底板部st37-40mm その他t13mm W約400mm
タイロッドが接合された厚いスチールプレートと135mm厚さのコンクリートスラブは、スタッドボルト径16mmH70で接合されています。
避難バルコニー
バルコニーガラス手摺のデザインがとても勉強になります。
自立強化ガラス手摺を途中の高さで止めて、FL+1100以上の天端手摺をスチールフレームとして中間部ガラススクリーンを抜いているすばらしいデザインです。
エントランス 避難バルコニー
前面道路幅員は4m 18m高さ制限があるようです。
周囲の張出し看板が設置されたテナントビルの中で、エレガントさが際立っています。
La・La・Grande GINZA
所在地: 〒104-0061 東京都中央区銀座6丁目3−18