住宅/ビル/マンションのデザイン建築設計事務所をしている片岡直樹が向学のために名建築を訪ねるシリーズです。
東京都練馬区にあります巣鴨信用金庫 江古田支店です。
外観のみの撮影です。巣鴨信用金庫さんの許可を頂いております。
じつは、巣鴨信用金庫さんは、弊社のメインバンクでして、お世話になっております。(^-^;
設計は、エマニュエル・ムホー先生です。
フランス人女性建築家のエマニュエル・ムホー先生は、日本古来のデザインを現代にも活かしたいという想いから、伝統的な間仕切りにヒントを得た色とりどりのパーティションシリーズ『色切/shikiri』を編み出されています。
その『空間を色で仕切る』というコンセプトから、色を平面的でななく三次元空間を形作る道具として扱い、建築、インテリア、プロダクトデザインまで幅広く手掛けています。
この『空間を色で仕切る』という新しい概念に、片岡は感銘を受けました。
普通の建築家とは一線を画す、色というマテリアルで新境地を切りひらいた建築家だと思います。
千川通りからの眺め
撮影時はガラスカーテンウォール面にロールスクリーンがおりていたため、ファサードガラスカーテンウォールの重なりが感じられませんでした。
設計は、エマニュエル・ムホー先生のデザインコンセプトは『レインボーシャワー』
36色 49本のステンレスポールが表現しています。
エマニュエル・ムホー先生の一連の巣鴨信用金庫さんの店舗設計デザインでは、店舗看板が無い控えめなサインのみとなっています。
ファサードデザインがアイコンとなり、看板そのものになるとの考えだと思います。
商業建築用途で看板サインなしを自分から提案することは設計者としてはなかなかできないです。
片岡の設計デザインでは、お施主様の集客を強く意識するので看板サインデザインに注力してしまいます。
西側の眺め
2層吹き抜けの高天井で、自然光が店舗内部に入るように中庭が設けられていて、訪問者が滞在するフリースペースを明るい場所にしています。
妻面の白パネル壁の雨樋はレインボーシャワーのデザインコンセプトがボケないように壁面に合わせて白く塗装されていました。
南東入口正面
中庭に本物の竹が植えられた中庭があります。
屋根があいています。
道路側から歩道→デッキ敷き36色ステンレスポール→オープンスペース→竹が植えられた中庭→本体店舗建物という空間構成です。
道路正面から見るとガラス面が3層重なりあう構成になります。
そのため内部を見通そうとするとガラス色が強調されて、透明なのに内部が見通しにくくなっています。
防犯的にも利点があるガラスの空間構成なのかもしれません。
近接したガラス壁の重なりが感じられる事例はなかなかないので、勉強になります。
南東側立面
店舗入り口のある南東立面のポールは白です。
ガラスカーテンウォールのある立面の床部分がデッキ敷きになっています。
この写真アングルから店舗→竹が植えられた中庭→オープンスペース→デッキ敷き36色ステンレスポール→歩道の順番にガラス壁の重なりがみえます。
千川通りに面して歩道から約2mセットバックした面に約9mの高さのある36色のカラフルなステンレスポールが建っています。
巣鴨信用金庫 江古田支店
住所:東京都練馬区旭丘1丁目55−1