賃貸マンションなど高層の建物を建設するとき、その高さの2倍の範囲に住まわれる近隣住民の方へ計画の説明が必要になります。『新宿区中高層建築物の建築に係る紛争と予防に関する条例第6条に基づく計画の説明』です。
以前は個別説明では近隣を回って不在の場合は、3回訪問しても不在の場合、説明資料をポストに投函となっていましたが、今は説明する範囲のすべての所有者を登記簿謄本で確認して所有者と使用者両方に説明することが求められています。
これは大変なことです。
所有者を確認するには法務局で登記情報をマンションであれば一部屋一部屋あたることになるので世帯数の大きなマンションが近隣にいくつもあるとものすごい数になります。また、計画建物の2倍の高さの範囲が広がれば広がるほどマンションなど所有者が増えます。
法務局で登記情報を調べるには1件当たり600円かかります。概要だけでも450円はかかります。この近隣説明では所有者の氏名と住所が確認できれば良いので概要だけでも良いのですが都心であればあっという間に100世帯は超えてくるので、100世帯でも100世帯×450円=45,000円です。10万円超えは確実です。法務局では現金でその場で納付が必要になります。
もっと安くする方法
インターネットであれば登記情報サービスで一軒当たり142円で現在の登記情報が閲覧できます。
タダではありません。
安くなったといってもそれなりに費用がかかります。
また、所有者が区内在住とわかればそちらに出向いて3回の説明が必要になります。
区内に散らばっているので訪問するのも大変です。
電車と徒歩では何日もかかります。
『言うは易し行うは難し』です。
区外であれば郵送にて説明資料を送付することになりますが、この資料送付代も切手92円×区外所有者世帯数=万円単位になります。
分譲マンションでは所有者と使用者が違うことが良くあるので、近隣に分譲マンションがたくさん建っていると本当に大変なことになります。