住宅/ビル/マンションのデザイン建築設計事務所をしている片岡直樹が向学のために名建築を訪ねるシリーズです。
常磐線日立駅は、茨城県日立市JR東日本常磐線日立駅です。 日立市出身の建築家として有名な妹島和世先生のプロポーザルによるデザイン監修で設計は東日本旅客鉄道水戸支社 + ジェイアール東日本建築設計事務所です。
新建築 2012年1月発行に発表されています。 2012年グッドデザイン賞を受賞しています。
海の見える駅として有名です。オーシャンビューのレストランカフェ
海岸口のロータリーと建物先端のレストラン
シーバーズカフェ
住所:〒317-0074茨城県日立市旭町1-3-20
TEL:0294-26-0187
営業時間:7:00~22:00(ラストオーダー21:00)
ランチタイム:11:30~14:00
年中無休
ガラスの筒が浮かんでいるピロティの構成
オーシャンビューのあるレストランのにぎわいが外部から感じられます。先端に大きく飛び出したキャンティレバーもより一層の浮遊感を演出しています。素晴らしいです。
自由通路東端の太平洋の水平線が見えるこの建物最高の見せ場・インスタ映えスポットです。
たいへんすばらしい。何時間いても飽きのこないすばらしい空間です。
中央口側上下2辺支持のガラスカーテンウォールとキャットウォーク 床面にハッチのような部分がありますが、エキスパンションジョイント部でしょうか。わかりません。
中央口側面のガラスカーテンウォール 跨線橋と陸地部分の手すりが分かれているので、構造上もきちんと分離されているのだと思います。
上下2辺支持ですが、天井面と床面でDPG支持部分があり、上下のガラススパンを少しでも短くしてガラス厚を薄くするコストダウンの工夫がほどこされています。
中央口側から東側駅舎の眺め
中央口側面 ガラスカーテンウォールは直線ではなく勾配がついています。スパンを飛ばすための構造上の理由だと思います。
跨線橋と陸地の接合部分でのエキスパンションジョインが見えません。すごいです。
跨線橋でまたぐ138m 地上高約8mの自由通路 側壁がガラスなのでスパンを飛ばすのであれば屋根面と床面の梁せいが必要になり外部からの見付が上下に太くなるのでしょうが、スパンが138m飛んでいるわけではなく、きちんと柱が落ちています。ポスト柱部からブレースで吊っている部分もあります。
駅舎機能部分と海岸口階段
左手が駅 中央が跨線橋海岸口 右手2階はシーバーズカフェその1階部分が海岸ロータリーです。
駅ホーム南側臨時改札口妻面にガラスカーテンウォールのメンテナンスのための可動式キャットウォークがあります。
これは妹島先生というより、ジェイアール東日本建築設計事務所さんの設計がちゃんとしているということだと思います。
駅機能のあるホーム側2階が改札階部分です。
海岸口への階段 エスカレーター シースルーエレベーター
海岸口の跨線橋下
平屋を浮かすのに必要な床面の梁せい、スケール感がわかり勉強になります。
直交する大梁は配線ダクトをスリーブで抜いて、小梁個所はハンチでよけているようです。
海岸口のピロティ―空間は日差しを遮りながら海岸線を外で眺められます。
妹島和世先生デザインのスツールがあります。
改札口
自由通路海岸口への降り口からシーバースカフェと海岸口のロータリー
自由通路東端から海の眺め 眼下には国道6号日立バイパス旭高架橋があります。
自由通路東側先端 日除けのスクリーンメッシュ越しの海の眺め
自由通路海岸口側から3番線ホーム側の眺め
中央口から自由通路東側の眺め
中央口正面
中央口入口
駅の玄関口やファサードという概念のない、とてもあっさりしたエントランスデザインです。
中央口南側内部からのガラスカーテンウォールと手すりの関係
ガラスカーテンウォールの中間部の留め具・支柱が無い仕様です。ガラス厚で強度を確保しているので、高価なガラスカーテンウォールの仕様だと思います。
マリオンやフレームがあったらこの景色がだいなしになるので、この効果は大きく、広い景色の解放感を演出していると思います。
自由通路東側海岸口へのエスカレーターと階段越しの海を眺める
海岸口北側のガラスカーテンウォールと手すりの間に距離があります。
JR日立駅
住所:〒317-0073 茨城県日立市幸町1-1-1