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住宅/ビル/マンションのデザイン建築設計事務所をしている片岡直樹が向学のために名建築を訪ねるシリーズです。栃木県芳賀郡益子町にあります原田真宏先生原田麻魚先生による設計の道の駅ましこを見学してきました。職員の方の許可を頂き外観と内部撮影をさせて頂きました。新建築 2016年11月号に発表された作品です。2017年度JIA日本建築大賞を受賞されています。 とてもにぎわいのある道の駅です。
山の連なりに呼応する屋根のかたちを作る大断面のぼり梁が素晴らしいです。
土木的なスケールを思わせる橋台のような大きな基礎柱が大断面のぼり梁を支えているのが見えます。ダイナミックな構造表現が迫ってきます。
土壁のような仕上げは地元産の土が使われているそうです。
最大32mスパンの大迫力木架構です。
駐車場と反対側が全面ガラスカーテンウォールの先にデッキを通じて広場に出られるようになっています。外部との連続性も考慮されていて、前面が田んぼなので低層でも眺めが素晴らしいです。他ではなかなか無いロケーション特性が生かされた素晴らしい設計だと思いました。
サッシがスチール製のようで、重いです。軒がきちんと出ていますが高さがあるので、風雨をどれだけしのげるのか難しいです。もしかしたら、きちんとステンレス製なのかもしれません。
大梁のメンバーがルーバーのように変化しているように見えます。わざと統一していないのでしょうか。興味深い構成です。
日本の住宅事情は皆平天井が日常化してます。私はマンションの設計をする機会が多いのですが、マンションのインテリアでフェイクな勾配天井を計画しようとしても、容積率と斜線制限から最大限の室数を確保しようとすることになると階高はおのずと最小化されますので、天井高さが2400mm前後になります。天井が低い中でのぼり梁の勾配を無理に作ろうとしても傾斜が緩すぎて効果のないデザインの勾配天井になってしまいます。 天井高さを高くとることが許される平屋だから実現できる傾斜のある勾配屋根だと思います。 屋根の山形が連なった構造形状と内観の天井が貼られていないトゥルーな構成が、とてもダイナミックでプリミティブです。感動します。
道の駅ましこ 公式サイト http://m-mashiko.com/ 〒321-4225 栃木県芳賀郡益子町長堤2271 TEL 0285-72-5530 / FAX 0285-72-5531 営業時間 9:00 〜 18:00(定休日 毎月第2火曜日)トイレは24時間利用可能です。
株式会社片岡直樹一級建築士事務所
代表取締役 片岡直樹
設備設計一級建築士
一級建築士
管理建築士
読売理工医療福祉専門学校非常勤講師
2014グッドデザイン賞をデザイナーズマンション プラザレジデンス9の設計監理にて受賞致しました。
2008グッドデザイン賞をデザイナーズマンション プラザレジデンス8の設計監理にて受賞致しました。
建築雑誌KJ2016年12月号にデザイナーズマンション3作品が掲載されました。