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屋上広場は、観覧券なしで入場できます。ご利用時間 9時~19時 無休です。私は一見さん(いちげんさん)なので、観覧料を支払って美術館内を見ていました。後で気が付いたことなのですが、この美術館には、観覧料を支払わなくても、この素晴らしい浦賀水道の眺めを楽しめる屋上広場や図書館・レストラン・ミュージアムショップがありました。
住宅/ビル/マンションのデザイン建築設計事務所をしている片岡直樹が向学のために名建築を訪ねるシリーズです。 神奈川県横須賀市にあります山本理顕先生による設計の横須賀美術館を見学してきました。職員の方の許可を頂き外観と一部の内部撮影をさせて頂きました。新建築 2007年7月号に発表された作品です。
奥に見えるたくさんの人は美術館にあるレストランの屋外テラス席にいる人です。観覧料を支払って入る美術館内部は人がまばらなのですが、レストランは店中もテラス席も行列の順番待ち満席状態でとてもにぎわっていました。地元の人やリピーターの人は、この美術館の楽しみ方を良く知っているのだと思いました。
東京湾浦賀水道の海から前庭の芝の斜面を背後の山に向かって少し登っていく途中に美術館があります。海と山と美術館の構成が素晴らしいです。勉強になります。
天井の丸窓からの採光があります。ガラスと鉄骨トラスのダブルスキンになっているようです。
ピクトグラムがかわいらしいデザインです。
螺旋階段とシースルーエレベーターが丸い窓の光の中に昇っていくようなデザインでかっこいいです。勉強になります。ダブルスキンの中間層があるからできる表現なのかもしれませんが、区画とかを考えると法令上の難易度がどうなっているのか大変興味深いです。
右手から1階からの階段、渡り廊下ブリッジ、螺旋階段、シースルーエレベーター、情報スペースとバラエティに富んだフロア構成を一度に眺める構成になっていて、上下階の視線の通りやブリッジをまたいで別のフロアが見える構成はなかなか体験できないものだと思いました。勉強になります。
地階の谷を越えた向かい側の丸窓にレストランがみえます。地階のギャラリーとレストランという違うフロアの活動が眺められる体験ができます。天井と壁の入隅を曲面で境目を無くすことで大きな気積の空間の認識があいまいになりより広く無限に感じられ興味深いです。
内部には風除室があるのですが、この自動ドアの入口は庇がありません。
R階に昇っていく螺旋階段のフロアの境からダブルスキンのような小屋裏のような部分が見えるすごい構成です。ガラス屋根の支えは、この白いトラス状の架構だと思います。
MJG(Minimum Joint Glazing)の一種だと思います。天に向けてガラスシールがあるので、防水保証はどうしているのでしょうか。また、シール打ち換えなどはどうやってメンテナンスを行うのでしょうか。グレーチング床を外して行うのでしょうか。大変興味深いディテールです。
株式会社片岡直樹一級建築士事務所
代表取締役 片岡直樹
設備設計一級建築士
一級建築士
管理建築士
読売理工医療福祉専門学校非常勤講師
2014グッドデザイン賞をデザイナーズマンション プラザレジデンス9の設計監理にて受賞致しました。
2008グッドデザイン賞をデザイナーズマンション プラザレジデンス8の設計監理にて受賞致しました。
建築雑誌KJ2016年12月号にデザイナーズマンション3作品が掲載されました。